令和2年2月17日
本日は、この時期の毎年恒例の牟礼北小学校5年生へ総合学習のまとめとして、私たち芸術家、アキホタタと牟礼北小学校のOBとして石屋TATAがお話をさせていただきました。
というのも、例年、牟礼北小学校5年生は総合学習として、この1年間、「庵治石」について、勉強しています。
なので、既に庵治石の工場や丁場(石を採る山)の見学や石の民俗資料館での、道具や歴史の見学、石の加工の仕方(削り方や磨き方)は、勉強していました。
その中で、
私たちアキホタタ、石屋TATAがお話出来ること
それはなんだろう
そう思ったときに、
「現場の声」
ではないかと思いました。
果たして現場の声とは、
石の加工の仕方?
庵治石の性質?
それらを、直接伝えること?
私たちはそれは違うと思ってて、
それは基礎知識であって、現場の声ではないと。
そのような知識は、ネットでも調べたら知れる情報
私たちが伝える相手は
これからの未来を担う若手
この地元の背負っていく子供たち
現場の声とは、
この地元を誇りと思えるような内容、
今実際に起きてる悩み
今の現状を伝えることだと思ってます。
それが産地を救うことに
繋がってくることでもないかと
しっかり後継者を作る体制
町づくりをすることも
地場産業を活性化させる1つだと思ってます。
ちなみに牟礼北小学校5年生に、
お父さん、もしくは家が石屋さんの人と聞くと
見た感じ6,70人程のうち10人弱が手を挙げてくれました。
これだけのたくさんの石屋の後継者もいる中で
しっかりと技術を残していける時代にしたいものだと思っています。
そのような考えの中で
まずはアキホタタからお話をさせていただきました。
まずは自己紹介
アキホタタを知っていますか?
との質問に10人弱ほどが手を挙げてくれました。
では、石に赤、黄、青の色のついた作品を知ってますか?
との質問には、半分以上の人の手が!
牟礼支所にもあるー!と叫ぶ子どもも
ありがたく、いろんなとこで、
知っていてくれていました。
本当に感謝です。
アキホタタは、
夫婦共同作家で、
牟礼町を拠点に工場があり、
庵治石を使って、アート、芸術を通して
庵治石の良さを伝えようと
日本全国から海外、オーストラリアにまで活動しています。
この牟礼北小学校にもたくさん
アキホタタの作品があるんですけど、
知っていますか? との質問に
事務室の前!
校長室!
図書室!
子供会対抗リレーのトロフィー!
とたくさん知っていてくれていました。
ちなみに、牟礼北小学校PTA顧問会のTシャツや牟礼北ヤンガース(牟礼北軟式野球)のTシャツもアキホタタのデザインをしています。
みんなは
おーっ!!
柔道にも作ってよー!
などと声が聞こえました!(笑)
なんで地元の庵治石を使っているのか?
なんで石彫家になったのか?
それは小さい頃から、タタさんの実家の丁場(石を採る山)で、石を積んで遊んでいて、
この地元の石の良さを伝えたいから
なんで庵治石に色を入れているのか?
庵治石のおとなしいグレーの色に、赤、黄、青と色を入れることで、鮮やかになり、そうすると、庵治石のおとなしいグレーの色の良さが際立ってくるから
などと他にも色々と質問をくれました。
地元の石を使って、
世界へ伝えようとしている
芸術家がこんなに身近にいるんだよ!ということを知ってくれているとすごいありがたく思います。
その後に、
牟礼北小学校のOBとして
石屋さんをしている石屋TATAよりお話をさせていただきました。
自己紹介から
僕も16年前に牟礼北小学校を卒業して、
牟礼中、高松商業高校を卒業したのち、
石屋さんの修行をしに、
愛知県岡崎市へと4年間弟子入り修行させていただきました。
その時は、親方ー!と呼びながら、厳しく指導していただいた。との話をすると、
親方?親方ってほんまに言うん?
って確かに今の時代には聞き慣れない、
昔の言葉みたいに聞こえるよね。
って、笑いながら、
厳しい師弟関係があるんだよー!
と言いながら、
その後、ちょっと牟礼で仕事してから、今度はオーストラリアで2年半留学しながら、向こうでも石屋さんとして、仕事をしてきたと説明しました。
みんな、庵治石のことはもう勉強しとるよね?
じゃあ、石屋さんのこと、この業界のことについて、お話するねーと
今の石屋さんの現状
後継者不足のことをお話をしました。
いまさっき、石屋さんの子供に手を挙げてもらったけど、僕もたくさん同級生がいました。
でも、今同級生で石屋さんをしているのは、僕を入れて2人だけになりました。と
みんな真剣な眼差しです。
この牟礼、庵治産地の長い歴史の中で
たくさんいい技術が伝えられて、残ってきています。
屋島東照宮を作りに、大阪の和泉から石職人が来てね、そこから太田さんや和泉さんが広がったと言われてるんだよー!
その太田さんの1代目は、僕のおじいちゃんで直系家系で、お父さんが次男やから、枝分かれするんだけど、おじいちゃんが8代目、おじさんが9代目と由緒のある血筋なんです。
なんて、余談な豆知識も話したりしながら
その昔から続く伝統技術を
残していかないといけない
こだわった手仕事のノミ切りできる石屋さんも
手で数えれる程しかいない現状もそうだし
石を割る時も削岩機じゃなくて
豆矢で割る技術
あの割った矢跡をみると、そこの技術の高さ
そこに物語、歴史が詰まっていると
僕は思います。
この歴史のある町
技術の高い町だからこそ
伝えていかなければいけない
昔は技術の高かった町だったのに
なんて言われることのないように
これからも石の魅力を伝えて行けたらと思います。
直接子供たちに自分の作品を回して
触って見て、魅力を感じてもらいました。
そんな感じでいろんなことを
させていただきました。
全部話をすると長すぎるんで、この程度にしておきます。(笑)
アキホタタや石屋TATAは庵治石の魅力を伝えると共にものづくりの楽しさをワークショップを通しても、積極的に伝えたいと思っています。
今年もたくさんの幼稚園、保育所へ、
「ゴッドハンド」
粘土に手形をとって、石膏で型を取るワークショップをさせていただきました。
ものづくりは
カタチとしてものは残るからいいし、
ものづくりの楽しさを伝えていきます。
ちなみに小学校の授業の最後の、
子供たちからお誕生日おめでとう!
とメッセージカードをいただきました!
そうなんです。
2月17日は、僕の誕生日なんです!
本当に嬉しかったです!!
こんな素敵な子供たちの未来を
アシストできるように
協力できたらいいと思います。
僕もいい刺激受けました!
本当に牟礼北小学校5年生のみなさん
ありがとうございました!!
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